東京労働局過重労働撲滅特別対策班「かとく」とは

ブラック企業完全対策マニュアル (晋遊舎新書 S15)

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誰もが知っている靴の販売店ABCマート労働基準法違反で書類送検されたというこのニュース。
ABCマート 違法長時間労働の疑い 書類送検へ NHKニュース

「かとく」は、いわゆるブラック企業対策のため、ことし4月に発足した組織で、送検を行うのは今回が初めてです。

このニュースにある「東京労働局過重労働撲滅特別対策班」、通称「かとく」とは何なのか気になったので調べてみました。

過重労働対策班が発足 厚労省、専従で監督 - 産経ニュース

これによると過重労働対策班は今年4月に東京労働局、大阪労働局内にそれぞれ発足したもので、東京は7人、大阪は6人で構成されているようです。

主な業務は 大阪労働局発表によると、

長時間にわたる過重な労働が行われ、労働基準関係法令に違反し、または、違反する疑いがある事案であって
① 監督指導において事実関係の確認調査が広範囲にわたる事案
② 司法事件で捜査対象が多岐にわたる事案
③ 被疑事実の立証等に高度な捜査技術を必要とする事案
等について、積極的かつ効率的な処理を行う

とあります。人数的に考えても、ABCマートのような大規模で影響力の大きい企業の悪質なケースをターゲットにしているのではないでしょうか。
発足から3ヶ月での、ABCマートという有名企業の書類送検、「かとく」の存在意義を示すものとなったでしょう。これを機に大企業のブラック体質撲滅が加速すると良いですね。

尚、7/3現在ABCマートトップページには今回の件へのコメントへのリンクは無く、IR情報の欄にpdfがあります。

お客様や株主をはじめとする関係者の皆様に多大なご心配をおかけしたことを改めて深くお詫び申し上げます。

これを見て思うのは、迷惑を直接的にかけた相手は従業員なのだからまず従業員に詫びるべきでしょう。客や株主は従業員の過酷な労働で少なからずメリットを受けていた側のはずです。そう考えるとなんだか釈然としません。

ブラックバイト

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